23/8/30からAdSenseでゲーム画像の規制が緩和されるっぽい。強化でなく緩和。

2023年7月に、Google AdSenseから「Google パブリッシャー向け制限コンテンツに含まれる衝撃的なコンテンツの更新」という件名のメールが届きましたが、文章の意味があまりにもわかりにくかったので、詳しく調べてみたという記事です。

僕のようなゲーム関係のブログを書いている人などに関係のある話なのですが、規制が強化されるのか、緩和されるのかよくわからない文章でした。

結論から言うと、規制は緩和されるっぽいです。誤訳のせいでわかりにくくなっていたようです。



謎のメール

メールの内容は「ゲームプレイ画像の例外」についてということで、2023年8月30日にポリシーが更新されるとのこと。

届いたメールは以下の通りです。

2023 年 8 月 30 日に、Google パブリッシャー向け制限コンテンツに含まれる衝撃的なコンテンツが更新され、ゲームプレイ画像の例外が追加されます。ゲームプレイ画像の文脈では、拷問、性的暴力、未成年に対する暴力、著名な実在の人物に対する暴力、または制度的な差別や排斥に結び付く特性に基づく個人もしくは集団に対する暴力を描写している場合、コンテンツは「陰惨な、刺激が強い、または嫌悪感を与えるような描写または画像」または「暴力行為の描写」とみなされます。

この更新は、2023 年 8 月 30 日に適用されます。

サイトまたはアプリが今回の更新の影響を受けるかどうかをご確認ください。過去に「衝撃的なコンテンツ」が原因で広告配信の制限を受けていたものの、今回の更新後に広告配信の制限を解除すべきと思われる場合、2023 年 8 月 30 日以降に、サイトまたはアプリの再審査請求を行うことができます。詳しくは、審査のリクエストまたは再審査請求に関する記事をご確認ください。

正直かなり意味不明だと思いました。

「例外の追加」と言っているので、ゲームについての画像の場合は規制が緩和されるのかな?と思いきや、そのすぐあとの部分で規制される場合の例を並べているので、逆に規制を強化するという意味にも捉えられます。例外的に規制を強くするということか?

ところが、そのあとのポリシー更新後のユーザー側の対処についての部分を読むと、やはり規制は緩和されるんじゃないかと思えてきます……。よくわからない。どっちなんだ。

文章全体かから推測すると、多分緩和されるんだと思いますが、なんだかモヤモヤします。

ネットで情報収集をしたところ、規制が強化されると解釈している方も多くいらっしゃるようです。

検証

これは英語の原文を読んだ方がわかりやすいパターンかな、と思い、アドセンスのヘルプの言語設定を英語にして確認してみました。

On 30 August 2023, Google will update Shocking content in the Google Publisher Restrictions to include an exception for gameplay imagery. In the context of gameplay imagery, content is only considered to “contain gruesome, graphic, or disgusting accounts or imagery” or “depict acts of violence” if it depicts acts of torture, sexual violence, violence against minors, violence against prominent real-name persons, or violence against an individual or group on the basis of a characteristic that is associated with systemic discrimination or marginalization.

これでようやくわかりました。

赤字にしている“only”がなぜか抜け落ちた状態で翻訳されていたわけですね。

もっと正確に翻訳すると、

ゲームプレイ画像の文脈では、拷問、性的暴力、未成年に対する暴力、著名な実在の人物に対する暴力、または制度的な差別や排斥に結び付く特性に基づく個人もしくは集団に対する暴力を描写している場合にのみ、コンテンツは「陰惨な、刺激が強い、または嫌悪感を与えるような描写または画像」または「暴力行為の描写」とみなされます。

となると思います。

つまりこのポリシー変更は

「ゲーム画像の場合は例外的に、特にヤバいやつ以外は衝撃的コンテンツについての制限をしないことにするよ」

という意味だと思われます。規制の緩和ですね。

今までは爆弾とか銃とか血のりとか、罵り言葉などについても制限の対象でした。たしかに、フィクションのゲーム上のそういった表現まで制限されてしまっては、ゲームについてのコンテンツが作りにくくなってしまうので、緩和されるのもうなずけます。

おそらく、アンダーグラウンドなヤバいゲームだけは少なくとも制限しなきゃいけないというのが大きいと思うので、メジャーなプラットフォームで販売されている普通のゲームなら大体大丈夫じゃないでしょうか。プラットフォームがすでに規制しているわけですし。

仮にAIの判定で制限を受けたとしても、申請すれば解除されることが多くなるのでは。もちろんレーティングにもよるでしょうし、ケースバイケースではありますが。文脈にもよるでしょう。ただ、緩和の方向なのは確かだと思われます。

それと、今まではゲーム画像そのものについての明確なポリシーはなかったので、今回の変更でどこからがアウトなのか比較的わかりやすくなったのもゲームブロガーとしてはメリットかもしれません(僕はYoutubeをやっていないのでそっち方面のことはよくわかりませんが)。

というわけで、アドセンスから送られてきたこのメールが意味不明なのは誤訳のせいだったと思われます。

ちなみに、英語の記事でこの件についてもうちょっと詳しく解説しているものもあります。

Google to Update its Shocking Content Policy, Gameplay Imagery To Be An Exception

以下のように書いてあります。

この新しいアップデートの下で、グーグルは、ゲームプレイの文脈で暴力を描写するコンテンツを「ショッキング」なものとは見なさなくなる。このアップデートは、ゲームプレイのイメージを含むコンテンツを作成するパブリッシャーにより多くの自由を提供することに重点を置いている。

※Deeplによる翻訳

やはり緩和なのは間違いなさそうですね。

まとめ

この件で思ったのは、英語力って大事だな、ということです。

もう英語ができないというだけで情報弱者呼ばわりされる時代になってきているのかもしれないと感じます。得られる情報の量と質が違いすぎる。

昔と違って、日本に住んでいても英語が役に立つことはかなり増えてきているので、もう英語を真面目に身につける以外選択肢はないのかもしれません。がんばりたい。

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